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【映画】-28 『ダンケルク』名もない英雄たちの物語

※この記事は、映画の内容について若干のネタバレを含みます。ネタバレを好まない方は映画を見た後お読みください。

B級映画ばかり見ているわけではありません。

公開当初から名作の呼び声高い『ダンケルク』を見てきました。

wwws.warnerbros.co.jp

映画作品として、非常に面白かったですがまだ見ていない方にはいくつか注意してほしいことがあるのでご参考になればと思います。

 

前提知識

自分は、あまり第二次大戦当時の状況に詳しくない中で本作品を鑑賞し、場面転換を追いかけるのにかなり苦労しました。

まず、タイトルの『ダンケルク』とは、フランスの北端、ベルギーとの国境付近にある港湾都市です。

ダンケルクの戦い(ダンケルクのたたかい、仏: Bataille de Dunkerque, 英: Battle of Dunkirk)は、第二次世界大戦西部戦線における戦闘の一つで、ドイツ軍のフランス侵攻の1940年5月24日から6月4日の間に起こった戦闘である。追い詰められた英仏軍は、この戦闘でドイツ軍の攻勢を防ぎながら、輸送船の他に小型艇、駆逐艦、民間船などすべてを動員して、イギリス本国(グレートブリテン島)に向けて40万人の将兵を脱出させる作戦(ダイナモ作戦)を実行した。

出典:wikipedia

 

加えて、戦闘機の知識もある程度あった方がいいと思います。

特に何の紹介もなく、空中戦が始まるのでどちらがどちらの陣営の戦闘機かわからないと戦闘の状況が理解しづらいです。

以下は本作で登場するイギリス・ドイツ軍の各戦闘機です。

とりあえずなんとなくのデザイン等覚えておけば戦闘シーンの状況が把握しやすくなると思います。

スピットファイア Mk XVI

 

スーパーマリン スピットファイア(Supermarine Spitfire)は、イギリスのスーパーマリン社で開発された単発レシプロ単座戦闘機である。第二次世界大戦においてイギリス空軍を始めとする連合軍で使用された。1940年のイギリス防衛戦(バトル・オブ・ブリテン)の際に活躍、イギリスをドイツ空軍の手から救った救国戦闘機として有名である。
楕円形の特徴的な主翼を持ち、翼断面は高速を発揮するために薄かった。主任設計技師であるR.J.ミッチェル(1937年死去)とジョセフ・スミスを始めとする彼の後継者たちによって設計されたスピットファイアは、パイロットたちからの支持は厚く、第二次世界大戦のさまざまな状況で活躍した。基本設計が優秀であったことと、戦況に応じたエンジンの出力向上(しかも排気量はグリフォン・エンジンまで変化していない)によって長期間にわたり活躍し、23,000機あまりが生産され、1950年代まで使用された。

出典:wikipedia

 

メッサーシュミット Bf 109 E

Bf 109(Bf 109)は、第二次世界大戦におけるナチスドイツ空軍の主力戦闘機。世界で初めて一撃離脱戦法を前提に開発されたとされ、機体重量に比し小さく薄い主翼を持ち、モーターカノンや主脚のエンジンマウントなど、特徴のある設計となっている。本機の生産数は30000機を超え、歴史上もっとも生産された戦闘機であると同時にエーリヒ・ハルトマンやゲルハルト・バルクホルンといったエースパイロットを輩出させた。
1934年、バイエルン航空機製造(Die Bayerische Flugzeugwerke、BFW)で開発が開始され、翌1935年、生産開始。設計主任は、かつてBf 108を設計したロベルト・ルッサー技師。後にバイエルン航空機製造はメッサーシュミット社となった。

出典:wikipedia

 

3つの物語が交差する

本作は陸・海・空の3つの物語が交差します。

陸では、ドイツ軍に包囲され撤退を待ちわびる絶体絶命のイギリス・フランス軍

海では、包囲された味方を救うためダンケルクに向かうイギリスの民間船。 

空では、陸軍を救うため飛び立つイギリス空軍。

序盤はそれぞれの物語が別々に展開され、かつ、それぞれが断片的に描写されるため状況を追いかけるのが大変です。

しかし、これらバラバラに展開されていた物語がラストシーンで1つに繋がります。

それぞれの物語を見ていく際は、別の場所でその行動がどういう意味を持っているかチェックしてみてください。 

 

ほぼセリフなしで展開されるストーリー

自分の中で最も新鮮だったのは、映画全編を通してセリフがほとんどないということです。

昔の無声映画を見たことのある方は懐かしく思うのでしょうか?

それぐらいに言葉が少ないです。

また、登場人物が誰なのかもほとんどわからず話が進んでいきます。

一応、若い兵の1人(トミー)が主人公としてメイン視点で描かれてはいますが、あくまでもストーリーは総体としての描写です。

 セリフなしで、様々な兵の動き/状況の変化などがその場の状況を伝える本作の製作方式は、個人的にはとても新鮮でした。

 

おわりに:生への執着を描く

ダンケルク』を見ると、だれもが生きることに必死で、何としてでも生きようとする姿に戦争当時の空気感であったり、主人公たち若者の本音の部分が垣間見えます。

撤退に向け、イギリス軍が船を差し向けますが、英仏合わせて40万人以上もの人員をドイツ軍の攻撃を退けながら収容し、無事撤退させるのは容易ではありません。

当初、本作戦(イギリス側では"ダイナモ作戦"と呼ばれたようです)は、4.5万人を2日間で撤退する予定だったようです。収容想定人数からしても全く全員を助けることができず、フランス軍は最初乗船できなかった様子についても描かれています。

何としてでも船に乗り助かりたい」というそれぞれの思惑が随所に現れます。

たとえば、トミーとギブソンは、浜辺で爆撃に遭ったあと、遺体の中にかすかに息のある兵を見つけ担架で救護船に運び込むことを目指します。

これは、もちろん重傷の兵を救いたいという思いもあるのかもしれませんが、「患者を運ぶことで救護船に優先的に乗れるかもしれない」という期待のもとに桟橋まで急いでいるものと思われます。

その証拠に、彼らが患者とともに乗り込もうとしますが、船員に止められ、しぶしぶ船を下りていく姿も描かれています。

 戦争映画にもかかわらず、戦闘シーンはほぼなし、流血シーンもなし。

どこまでも過酷な環境で「生きる」ということにフォーカスした作品でした。

 

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